
今やボールペンというと、それはもはや「なめらか油性ボールペン」のことを指すくらいに、すっかり私たちの仕事、生活に浸透している。このことはデータでも裏付けられている。全国の小売店POSデータによると、2013年の後半から、これまでの油性ボールペンよりなめらか油性ボールペンの売り上げが上回っているそうだ。
ぺんてる「ビクーニャ」は2010年に日本国内で発売された。なめらか油性ボールペン市場の中では後発ながら、市場で確固たるポジションを築いている。これまで「ビクーニャ」は、従来の油性ボールペンよりもワンランク上の上質さということをアピールしてきた。
しかし、時代の流れは予想以上に早く、先ほども触れたとおりなめらか油性ボールペンは普段使いされるペンという位置づけになってきている。
こうした状況を受けて、ぺんてるの「ビクーニャ」多色・多機能ペンは、「Feel(フィール)」というシリーズで生まれ変わった。

ぺんてる 「フィール」。商品名はあくまで「フィール」。
今後「ビクーニャ」の名は、インキの名称「ビクーニャインキ」としても使われていく。
この「フィール」は、価格がグッとリーズナブルになっている。

「フィール」のプロダクトデザインを担当された
ぺんてる株式会社 商品戦略本部 クリエイティブセンター プロダクトデザイングループ 係長 中沢英和さん。
中沢さんは2009年の「ビクーニャ」デビュー以来デザインを担当されている。

「フィール」のマーケティング担当のぺんてる株式会社 国内営業本部 マーケティング推進部
(現在は国内営業本部 量販営業部に所属)次長 川崎貴昭さん。
■本質の良さを味わってもらうためのシンプルデザイン
これまでの「ビクーニャ」のデザインは、流れるラインを多用したものだった。これは「ビクーニャインキ」のなめらかさをボディであらわしたものだ。当初は「ビクーニャインキ」を市場デビューさせるということで、そのなめらかさをボディでも強調する必要があった。
一方、今回の「フィール」はスッキリとしたシンプルボディになっている。中沢さんによると、「フィール」では本質の良さをユーザーにしっかりと味わってもらうためのデザインにしたという。

左が「フィール」、右2本がこれまでの「ビクーニャ」。
「フィール」が装飾をなくしたシンプルデザインになっているのがよくわかる。
本質の良さとは、もちろん「ビクーニャインキ」のなめらかな書き味だ。この「ビクーニャインキ」の書き味をしっかり味わってもらうため装飾をなくし、シンプルさを追求している。ボディは直線のラインだけで構成され、スッキリとした印象がある。

そのシンプルデザインの中で唯一流れるラインを使っているのがクリップだ。全てをシンプルな直線だけでまとめてしまうと、カチカチとした印象になってしまうと中沢さんは話す。

ストレートボディの中で、クリップだけがなめらかな曲線を描いている

なめらかな曲線を描いたクリップ形状
そのクリップデザインのモチーフにしたのが、葉っぱの上にのっかっている水滴。表面にハリがあり今にもスルリと流れ落ちそうなものがボディにあるというイメージだ。私はここになめらかさを感じる。


「フィール」のクリップにはスプリング式を採用。

ノートや手帳など少し分厚いものにもしっかり挟んで固定できる。
外に持ち出して使いやすくなる。


ボディ中央に貼られているシールのデザインもシンプルに。
何色のボールペンなのか、またボール径が0.5mmか0.7mmかが一目でわかる。

ペントップにはイヤホンジャック アクセサリーが付けられるように穴があいている
■元気なビタミンカラー
「Feel(フィール)」という語感には「爽やかさ」、「気持ちよさ」というイメージがある。それに相応しいカラーバリエーションが揃っているのが今回の「フィール」の特長。シンプルなストレートボディのおかげで、こうしたカラフルなカラーがより映える。

スッキリとした透明感のあるカラフルボディ。

落ちついたカラーのソリッドタイプ。
ビジネスシーンでも使いやすい。
■書き味チェック!
「ビクーニャインキ」は、これまでと同じだ。ボディデザインが変わったということで書き味にどんな影響が出ているか確認してみよう。
書き味というものは、もちろんペン先やインクが重要なファクターだが、それだけでは決まらないのが面白いところだ。
軸の太さ、グリップの握り心地、重さやボディの見た目などが複雑に絡み合って書き味というものは感じられる。

手にしてまず感じるのは、ボディが少し長いかなとうこと。従来のものより5mmほど長くなっている。
かと言って、長すぎるという訳ではない。むしろボディのストレートラインを実感できる。
そして、次に感じられるのがグリップのコロコロとした握り心地だ。ラバーグリップになっているが、これまでにないタッチがある。
グリップをよく見てみると、縦に細かなラインが幾重もある。このライン、わずかにふくらんでいて、24面体になっているのだ。指先がわずかにその段差を感じる。

グリップを握り、ここらへんかなと指先をそのラインに沿って動かせるので、自分にとって一番しっくりくるポジションを探しやすい。
多色のわりにグリップはそれほど太い印象がない。この縦ラインがそうした印象を与えているのかもしれない。

「ビクーニャインキ」の多色・多機能性がより軽快に味わえるペンだと思う。

2+1のシャープペンはスライダーをノックしても、
トップをノックしても芯が出てくる
「ビクーニャフィール多機能ペン2+S」商品詳細ページ
http://www.pentel.co.jp/products/ballpointpens/oilbased/feel2s/
「ビクーニャフィール3色ボールペン」商品詳細ページ
http://www.pentel.co.jp/products/ballpointpens/oilbased/feel3/

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ぺんてる「ビクーニャ」は2010年に日本国内で発売された。なめらか油性ボールペン市場の中では後発ながら、市場で確固たるポジションを築いている。これまで「ビクーニャ」は、従来の油性ボールペンよりもワンランク上の上質さということをアピールしてきた。
しかし、時代の流れは予想以上に早く、先ほども触れたとおりなめらか油性ボールペンは普段使いされるペンという位置づけになってきている。
こうした状況を受けて、ぺんてるの「ビクーニャ」多色・多機能ペンは、「Feel(フィール)」というシリーズで生まれ変わった。

ぺんてる 「フィール」。商品名はあくまで「フィール」。
今後「ビクーニャ」の名は、インキの名称「ビクーニャインキ」としても使われていく。
この「フィール」は、価格がグッとリーズナブルになっている。
- 3色タイプは、320円(従来は400円)
- 2色+1タイプは、420円(従来は500円) いずれも税別

「フィール」のプロダクトデザインを担当された
ぺんてる株式会社 商品戦略本部 クリエイティブセンター プロダクトデザイングループ 係長 中沢英和さん。
中沢さんは2009年の「ビクーニャ」デビュー以来デザインを担当されている。

「フィール」のマーケティング担当のぺんてる株式会社 国内営業本部 マーケティング推進部
(現在は国内営業本部 量販営業部に所属)次長 川崎貴昭さん。
■本質の良さを味わってもらうためのシンプルデザイン
これまでの「ビクーニャ」のデザインは、流れるラインを多用したものだった。これは「ビクーニャインキ」のなめらかさをボディであらわしたものだ。当初は「ビクーニャインキ」を市場デビューさせるということで、そのなめらかさをボディでも強調する必要があった。
一方、今回の「フィール」はスッキリとしたシンプルボディになっている。中沢さんによると、「フィール」では本質の良さをユーザーにしっかりと味わってもらうためのデザインにしたという。

左が「フィール」、右2本がこれまでの「ビクーニャ」。
「フィール」が装飾をなくしたシンプルデザインになっているのがよくわかる。
本質の良さとは、もちろん「ビクーニャインキ」のなめらかな書き味だ。この「ビクーニャインキ」の書き味をしっかり味わってもらうため装飾をなくし、シンプルさを追求している。ボディは直線のラインだけで構成され、スッキリとした印象がある。

そのシンプルデザインの中で唯一流れるラインを使っているのがクリップだ。全てをシンプルな直線だけでまとめてしまうと、カチカチとした印象になってしまうと中沢さんは話す。

ストレートボディの中で、クリップだけがなめらかな曲線を描いている

なめらかな曲線を描いたクリップ形状
そのクリップデザインのモチーフにしたのが、葉っぱの上にのっかっている水滴。表面にハリがあり今にもスルリと流れ落ちそうなものがボディにあるというイメージだ。私はここになめらかさを感じる。


「フィール」のクリップにはスプリング式を採用。

ノートや手帳など少し分厚いものにもしっかり挟んで固定できる。
外に持ち出して使いやすくなる。


ボディ中央に貼られているシールのデザインもシンプルに。
何色のボールペンなのか、またボール径が0.5mmか0.7mmかが一目でわかる。

ペントップにはイヤホンジャック アクセサリーが付けられるように穴があいている
■元気なビタミンカラー
「Feel(フィール)」という語感には「爽やかさ」、「気持ちよさ」というイメージがある。それに相応しいカラーバリエーションが揃っているのが今回の「フィール」の特長。シンプルなストレートボディのおかげで、こうしたカラフルなカラーがより映える。

スッキリとした透明感のあるカラフルボディ。

落ちついたカラーのソリッドタイプ。
ビジネスシーンでも使いやすい。
■書き味チェック!
「ビクーニャインキ」は、これまでと同じだ。ボディデザインが変わったということで書き味にどんな影響が出ているか確認してみよう。
書き味というものは、もちろんペン先やインクが重要なファクターだが、それだけでは決まらないのが面白いところだ。
軸の太さ、グリップの握り心地、重さやボディの見た目などが複雑に絡み合って書き味というものは感じられる。

手にしてまず感じるのは、ボディが少し長いかなとうこと。従来のものより5mmほど長くなっている。
かと言って、長すぎるという訳ではない。むしろボディのストレートラインを実感できる。
そして、次に感じられるのがグリップのコロコロとした握り心地だ。ラバーグリップになっているが、これまでにないタッチがある。
グリップをよく見てみると、縦に細かなラインが幾重もある。このライン、わずかにふくらんでいて、24面体になっているのだ。指先がわずかにその段差を感じる。

グリップを握り、ここらへんかなと指先をそのラインに沿って動かせるので、自分にとって一番しっくりくるポジションを探しやすい。
多色のわりにグリップはそれほど太い印象がない。この縦ラインがそうした印象を与えているのかもしれない。

「ビクーニャインキ」の多色・多機能性がより軽快に味わえるペンだと思う。

2+1のシャープペンはスライダーをノックしても、
トップをノックしても芯が出てくる
土橋が注目したポイント
- 24面体のラバーグリップは、とても心地よかった。正直に言うと、私はラバーグリップがあまり好きではない。なぜなら、指先の自由度がなくなってしまうので。今回の「フィール」の24面体では、不思議とそれがなかった。指先とラバーの接地面積が出っ張ったところだけになるので、自由度がある程度確保されている。考えてみると、シャープペンの「グラフ1000」や「スマッシュ」のグリップにも相通じるものがある。ぺんてるらしいグリップだ。
- 当初は特別であったものも、普及していくとともに特別ではなく一般的なものになっていく。なめらか油性ボールペンもまさにその流れをたどっている。今回、価格がリーズナブルになったことで、より多くの人に使われていく可能性が広がった。今後は、なめらか油性ボールペンのデザイン競争ということになるのかもしれない。
「ビクーニャフィール多機能ペン2+S」商品詳細ページ
http://www.pentel.co.jp/products/ballpointpens/oilbased/feel2s/
「ビクーニャフィール3色ボールペン」商品詳細ページ
http://www.pentel.co.jp/products/ballpointpens/oilbased/feel3/

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